生理学博士・久間英一郎氏のコラム(リンク)より

 

 

 

ガンに打ち克つ方法として、(1)食を変える(2)身体を温める(3)笑うの3つがよく言われますが、今回は、この「笑う」をテーマに書きます。  
「笑い」は、ストレス漬けの現代人にとって最も必要なもので、そして健康的でお金もかからず、しかも自分も周りも幸せにしてくれるものだからです。医療ジャーナリストの船瀬俊介氏は、「笑いの免疫学」の冒頭で次のように言っています。
「数々のガン代替療法の中で、最良の"クスリ"を私は発見した。それが『笑い』なのだ...。そこで『笑いの効用』について内外の文献から様々な資料を渉猟 し徹底的に調べてみた。驚いた。『笑いの効用』は私の予想を遥かに超えるものだった。」と氏の驚嘆ぶりが伝わってきます。
  
「笑いの効用」は、まず何と言っても免疫力をアップすることです。ナチュラルキラー細胞(NK細胞)を増やして抗ガン作用を高めたり、体内に侵入した病原菌等を撃退するのです。
倉敷スバル病院院長の伊丹仁朗医師は、吉本興業のお笑いを19名のガン患者に見せて大笑いさせ、その前後に血液検査をしたところ、ほとんどの患者のNK 細胞の活性が増強されたそうです。その後も様々な研究がなされ、「笑いで85%にNK細胞が増加」したり、「最大でNK細胞が6~7倍増」という結果が報 告されるに及んでは、「笑いの効用」は、見事に証明されているのです。大笑いすればする程、その効果は高くなるそうです。
  
また、大笑いすると酸素の取り込みが通常の3~4倍に上がり、脳に酸素がよく行き渡り、頭がよくなったり、記憶力の向上等、脳の若返りに役立つ他、ストレス解消に繋がります。
  
ところで、「笑い」だけが薬ではありません。感動・感謝・喜び・祈り等々ポジティブ(前向き)な心の持ち方も、また様々な眠っている遺伝子をスイッチオ ンさせ、人の生命力向上に役立つのです。まさに心と身体は一体なのです。東洋医学が教える「身心一如」(身体と心は一つの如し)なのです。
  
今日、「笑い」は単なる娯楽の域を遥かに超え立派な学問となっています。人がストレスで病気(気の病)を作り続ける限り、「笑い」は最高の"クスリ"であり続けるでしょう。